ヨガとピラティスの違いとは-「心」と「身体」への異なるアプローチ

「ヨガ」と「ピラティス」は、ウェアやマット、
動きやスタジオの雰囲気など…一見するとどことな
く似ていて、違いが良く分からないという声も多く聞かれます。

実際、ヨガとピラティスの共通点は多く、

現在ヨガインストラクターとして、ヨガのレッスン
を行っている私も、実はNYの小さなコミュニティが
認定するピラティスの資格も修了していて、
たまにヨガのレッスンにピラティスの要素を取り入
れることもあります。

どちらにもそれぞれの良さがあるため、違いを理解
したうえで目的や状況に合わせて生活に活かせると
異なる視点から、より身体と心の一体感、つながり
が深められ、不調の改善や機能の向上に役立つはずです◎

<目次>

ヨガとピラティスの起源

ヨガの起源-東洋で誕生

ヨガの起源には諸説ありますが、約4000年~5000年
前に古代インド、インダス文明で誕生したと考えられています。

今では身近な「健康法」としての意味合いが強い
ヨガですが、元々は肉体の鍛錬精神統一により、
心の働きを止滅させる「瞑想の技法」「修行法」でした。

日本人で初めてヨガを行ったのは、天風会を創始し
心身統一法を広めた思想家の中村天風さんだと言われています。

1911年、当時結核を患っていた天風さんは、
エジプト・カイロでヨガの聖者と出会い、インドと
ネパールの国境にあるヒマラヤ山脈の麓の村で
約2年半のヨガ修行を行い、病を克服しました。

その修行の過程で「悟り」というものを体得するこ
とができたと後に語っているように、その頃の伝統
的なヨガも「精神面」の思想や瞑想を重視し、修行
治療法としての意味合いが強かったことが分かります。

ピラティスの起源-西洋で誕生

ピラティスの起源は1920年代、ドイツ人のジョセフ
・ヒューベルトゥス・ピラティス氏によって、
身体調整法・コンディショニング法・リハビリ法の
エクササイズ
として考案されたのが始まりです。

幼少期のピラティス氏は病弱で、喘息やリウマチ熱
骨が軟化し変形してしまう「くる病」に苦しみ、
少年時代からヨガや座禅、体操、武術やボクシング
など、あらゆるトレーニングを積極的に試しながら
自ら「体を強くする」研究を続けていました。

ピラティス氏自身も「ヨガ」の効果を体感し、
ヨガの体系を参考にしながらピラティスのメソッドが
つくられていった
ため、ピラティスとヨガには共通点が多くあります。

姿勢」や「呼吸」が健康に与える影響にいち早く
注目し、ボクサーや護衛術のトレーナーとしてエク
ササイズを編み出していた頃、第一次世界大戦で看
護助手として、負傷兵のサポートに従事したことが
大きな転機となり、

怪我をして寝たきりになってしまった仲間を前に、
これまで考案したエクササイズをなんとかリハビリ
に応用できないか
と考えたピラティス氏は、ここか
リハビリ法・コンディショニング法の視点に基づ
いた「ピラティス・メソッド」を確立していきました。

(※また、ピラティスマシンの起源は、この時に負
傷した人でも寝たままトレーニングを効果的に行え
るようにとベッドを利用したことが始まりです。)

第一次世界大戦後は、マンハッタンでピラティスス
タジオを開設し、そのエクササイズが身体を痛めた
有名ダンサー達に強く支持された
ことで、現在の
ボディコンディショニング
としてのピラティスにつながっています。

ヨガとピラティス-重視する「考え方」の違い

「ヨガ」の考え方と主な目的-【心】

古くからのヨガは「瞑想」をすることで本来の自己
を見つめ、どのように生きるべきか、精神の在り方
を説く「」に重きを置いたものでした。

元々「心の動きをコントロールする」ことを重視し
様々な鍛錬によって、心の暴走による苦しみから
解放されることを目的としていたところから、

修行のひとつであった呼吸に合わせてポーズ
(アーサナ)を練習する分野が発展し、今に通じる
マインドを身体の動作や呼吸、視線に集中する
ことで瞑想状態へと導く

フィジカルな側面が体系化されていきました。

ヨガの語源であるサンスクリット語の
「Yuj(ユジュ)=つなぐ、結びつける」の意味通り
に、呼吸やまわりのエネルギー(プラーナ)と全身
をつなげる大きな意識、全体性の視点を持って行う
ことも特徴的です。

練習を繰り返すことで、集中力を養ったり、交感神
経と副交感神経の切り替えをスムーズに、心と身体
をつなぐ自律神経のバランスを整えることや、
リラクゼーションを深めること、心身を安定した
状態に保つのに特に効果的です。

「ピラティス」の考え方と主な目的-【身体】

リハビリ・身体調整法に基づいてつくられた
ピラティスは、解剖学的な視点で筋肉や骨のひとつ
ひとつの動きに集中する「身体」に重きを置いたメソッドです。

ピラティス氏は自身の考案したピラティスメソッド
を「コントロロジー」と名付けました。

「コントロロジー」とは、「control(コントロー
ル)」と「logy(学問)」から生まれた造語です。

マインドで正確にコントロールできる整った身体を
理想とし、ピラティスメソッドは単なるエクササイ
ズではなく「全身の細かな筋肉と精神を自分自身で
コントロールするための学問
」と呼んでいました。

機能的に調整された「コア」(=体幹の安定)が重
要であると考え、インナーマッスルの強化や背骨や
骨盤などの正確なアライメント(位置関係)を重視
し、まず深層のコアを安定させ、コアから手足へと
動いていく意識など、ヨガよりもフィジカルな観点
にスポットを当てていくのがピラティスの特徴でもあります。

極力負担をかけることなく、インナーマッスルを鍛
えることで、身体の歪みや姿勢の改善体幹の強化
身体パフォーマンスの向上ケガの予防といった
ボディメンテナンスやコンディションの改善に特に効果的です。

もちろんヨガとピラティスには、同じようなポーズ
や動きもたくさんあるため、メリットの点でも共通項は多くあります。

ヨガとピラティス-【呼吸法】の違い

ヨガの呼吸法-“鎮静”へ

ヨガにはさまざまな呼吸法がありますが、基本的に
はリラックス時にお腹を膨らませる「腹式呼吸」、
姿勢を安定させる必要のあるアクティブな動きや
バランスをとる際には胸を膨らませる「胸式呼吸」で行います。

アシュタンガヨガやパワーヨガなど、動きやポーズ
によっては、ピラティスの「胸式ラテラル呼吸」を
用いると、体幹が強く安定することもあります。

また「プラナヤーマ」という呼吸法の練習では、
お腹がへこむまで息を吐ききり、鼻から息を吸って
肋骨付近にある横隔膜を大きく上下に動かす「腹式
呼吸」に近い、またはそれを応用した呼吸の動きで
全身の気(プラーナ)の流れをコントロールする手
法もあります。

流派によっても異なりますが、ほとんどのヨガは終
盤にむけて「腹式呼吸」を行い、「副交感神経」が
優位のリラックス状態
へと向かいます。

最後はシャバアサナ(仰向けで横たわった屍のポー
ズ)で鎮静の時間をとり、心身や神経系を落ち着け
るのもヨガならではの構成です。

ピラティスの呼吸法-“活性”へ

ピラティスは、腹筋を引き締めたまま体幹が安定し
た状態で動作を行う
ことから、息を吸ったときに
お腹は膨らませず、胸を膨らませる「胸式呼吸」がメインです。

また、さらに深い呼吸を行うために、胸式呼吸と腹
式呼吸を組み合わせた「胸式ラテラル呼吸」という
呼吸法も用います。

胸式ラテラル呼吸では、お腹でも胸でもなく、背中
側に空気を取り込むイメージで深く息を吸い込み、
肩甲骨の下にある肋骨を広げるように呼吸をします。

胸式ラテラル呼吸は、胸式呼吸よりもより体幹を強
く安定させ、「交感神経」が優位に働き、心と身体
を「性化」
させます。

リラックスというよりは、アクティブに心身を目覚
めさせる側面が強いのがピラティスです。

ヨガとピラティス、違いを体験するなら

ヨガとピラティスの違いについて、簡単に内容や効
果の比較を紹介してみましたが、実際体験してみる
とアプローチが大きく異なることもよく分かります。

私はヨガの動きに慣れてからピラティスを体験しま
したが、自分の弱い部分がヨガの練習以上に浮き彫
りになり、身体の使い方はとても勉強になりました。

似て非なるヨガとピラティスですが、どちらが自分
に適しているかは、説明を読むよりもやはり両方と
も自分の身体で体感してみて、しっくりくる感触が
1番だと感じます◎

大手ピラティス専門店のzen placeは、ピラティス
マットレッスンマシンレッスン、プライベート
やオンラインレッスンだけではなく、

姉妹店のヨガスタジオも相互利用できるので、
(珍しい伝統的なアイアンガーヨガやプライベート
レッスン、高負荷運動と低負荷運動をインターバル
で繰り返すHIIT(ヒット)をアレンジしたヨガと
ピラティスも有)

ヨガとピラティス両方を、様々なクラスで試せるのが魅力です。

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